介護施設の種類と特徴まとめ!特養、有料老人ホーム、高齢者住宅は何が違う?

ここでは介護施設の種類とその特徴を解説します。

日本における介護施設の種類は、概ね以下のように分けることができます。

介護施設の種類と簡単な概要

特別養護老人ホーム

介護度が高く、日常生活の大部分を自立できない高齢者を対象に24時間体制で介護を提供します。診療所やリハビリ設備などを併設していることが多いです。

有料老人ホーム

主に自費でサービスを受ける施設で、日常生活を自立して行える高齢者や軽度の介護が必要な高齢者が対象です。食事や掃除、洗濯などの生活支援、緊急時の対応、一部の施設では医療やリハビリを提供します。

サービス付高齢者住宅

自立して生活できる高齢者や軽度の介護が必要な高齢者が対象で、日常生活の支援や緊急時の対応などを提供します。有料老人ホームと似ていますが、利用者が自宅で生活しながらサービスを受けるという点で異なります。

グループホーム

認知症の高齢者を対象に、少人数での共同生活を通じて介護を提供します。日常生活を送る中での自立支援や生活リズムの保持に重きを置いています。

訪問介護

介護が必要な人が自宅で生活を続けるためのサポートを提供します。食事や入浴、排泄などの日常生活の援助、家事支援などが主なサービスです。

デイサービス

デイサービスは、自宅で生活しながらも、日中は施設で過ごし、食事や入浴、レクリエーション、リハビリなどのサービスを受けられます。

これらはあくまで一部の例で、他にもショートステイ(一時的な施設利用)、デイケア(日中のみの施設利用)、小規模多機能型居宅介護など、多様な介護サービスが提供されています。

ここからはそれぞれのサービスについて特徴の詳細を解説します。

特別養護老人ホーム(特養)の特徴

特別養護老人ホーム(特養ホーム)は、日本の介護保険制度のもとで提供されるサービスの一つで、高齢者が安心して生活できるようにするための施設です。日常生活の大部分を自立できない、つまり介護が必要な高齢者が主な対象となります。

24時間体制での介護

特養ホームでは、24時間体制で介護スタッフが配置され、高齢者の生活全般をサポートします。具体的には、食事、入浴、排泄、移動などの介助、医療的なケア、レクリエーション活動の提供などが含まれます。

医療サービスの提供

特養ホームの多くは、医療施設と連携しており、必要に応じて医療的なケアを提供します。また、診療所やリハビリ設備を併設している施設もあります。

個室または共同生活

施設によりますが、特養ホームでは個室での生活も可能であり、プライバシーが保たれます。一方で、共同生活スペースも設けられており、高齢者同士の交流も促されます。

認知症対策

認知症の高齢者が安心して生活できるよう、特別なケアやサポートを提供する施設もあります。

特養ホームへの入所は、各地域のケアマネージャーや社会福祉協議会を通じて申請します。

利用者やその家族、ケアマネージャー、施設の職員などが協力してケアプランを作成し、それに基づいたサービスが提供されます。

しかし、需要が供給を上回る地域が多く、入所待機リストが長い場所もあります。

特養ホームの費用は、利用者の所得や資産、必要なケアのレベルにより異なりますが、一部は介護保険からカバーされます。

有料老人ホームの特徴

有料老人ホームは、自己負担の比率が高いものの、住環境やサービスの質を重視したいと考える高齢者やその家族にとって選択肢の一つとなる施設です。

以下に、有料老人ホームの特徴を挙げます。

サービス

有料老人ホームでは、食事、洗濯、掃除などの生活支援を提供します。また、24時間体制での緊急対応体制が整っていることが多く、健康管理に対する安心感を提供します。また、レクリエーションや趣味の活動、運動プログラムなど、生活の質を高める様々なサービスが提供されています。

対象者

有料老人ホームの対象者は、自立して日常生活を送ることが可能な高齢者や、軽度の介護が必要な高齢者です。

重度の介護が必要な高齢者は、介護付き老人ホームや特別養護老人ホーム等を選択することが多いです。

費用

有料老人ホームの名前の通り、利用費用は自己負担が大きいです。

初期費用として入居一時金や敷金が必要で、その後も月々の利用料が発生します。

一部のサービスについては介護保険の適用が受けられる場合もありますが、大半は自費となります。

住環境

有料老人ホームの魅力の一つは、その豊かな住環境です。

個室やユニット形式の部屋が提供され、ホテルのようなサービスや設備が整っていることが多いです。

また、市街地に近い便利な立地を選ぶ施設も多いため、外出やショッピングが容易です。

医療体制

医療体制は施設によりますが、多くの有料老人ホームでは医師の定期訪問や看護師の常駐を確保しています。

ただし、24時間医師が常駐しているわけではないため、重度の医療ケアが必要な方は別の施設を検討する必要があります。

サービス付高齢者住宅の特徴

サービス付高齢者住宅は、介護が必要な高齢者が自立した生活を続けられるようにサポートを提供する住宅型の施設です。

以下に、サービス付高齢者住宅の特徴を挙げます。

生活支援と介護サービス

サービス付高齢者住宅では、生活支援と介護サービスが提供されます。

生活支援とは、食事の提供、洗濯、清掃などのサービスを指し、介護サービスとは、食事、入浴、排泄の援助、移動の支援などを指します。

これらのサービスは基本的に24時間体制で提供されます。

自立した生活

自立した生活を送ることができ、必要に応じてサポートを受けられます。

これは、自宅で生活しながらも必要なケアやサービスを受けられるという、在宅介護と施設介護の中間のような形です。

個室の提供

サービス付高齢者住宅では、プライバシーを保護するために一人部屋や夫婦で利用できる部屋が提供されます。

これらの部屋はキッチンやバスルームが完備されており、自宅と同様に生活することができます。

費用

サービス付高齢者住宅の利用費用は、住宅の家賃とサービス利用料に分けられます。

家賃部分は自己負担となりますが、サービス利用料の一部は介護保険からの補助があります。

対象者

サービス付高齢者住宅の対象者は、自立している高齢者や軽度から中度の介護が必要な高齢者です。

自宅での生活が困難な高齢者や、日常生活で一部支援が必要な高齢者がこのような施設を選択することが多いです。

緊急対応体制

ほとんどのサービス付高齢者住宅では、24時間体制での緊急対応体制が整っています。

ただし、重度の医療ケアが必要な場合は、医療機関との連携が重要となります。

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