ここではお葬式の流れと注意点を解説します。遺体の安置、通夜、火葬、初七日、四十九日については初めての方も多いと思うので、しっかりと故人を送り出せるようにマナーや注意点を確認しておきましょう。
遺体の安置
亡くなった人の遺体は自宅や葬儀場の特別な部屋に安置され、親族が見守ります。
この部屋は仮の仏壇となり、遺体の頭部が仏壇に向くように遺体が置かれます。
遺体安置の注意点
ご遺体の安置には注意点がいくつかございますので紹介いたします。
遺体の位置
遺体は、頭部が仏壇側に向くように安置されます。また、一般的には遺体は背中を下にして寝かせます。
温度管理
遺体は腐敗しやすいため、適切な温度で保存することが重要です。遺体を冷蔵する設備がある場合、それを利用します。
無い場合は、遺体に氷袋をあてるなどして温度を下げ、腐敗を防ぎます。
清潔さ
遺体を清潔に保つことも重要です。専門家による洗体(遺体を清める)が行われます。
遺体に直接触れる場合は、必ず手袋をつけ、衛生的に管理します。
静謐な環境
遺体を安置する部屋は、家族が故人との最後の時間を過ごす場所でもあります。
そのため、静かで落ち着いた雰囲気を保つことが大切です。
線香やろうそくの取り扱い
仏壇に線香やろうそくを供える際には、火災の危険があります。必ず火元を見守り、消火器などがすぐに手に取れる場所にあることを確認しておきます。
遺体の安置には、適切な知識と配慮が求められます。適切な手順を踏み、故人との最後の時間を大切に過ごしましょう。
通夜(つうや)
亡くなった当日または翌日に行われ、親族や親しい人たちが集まって故人を偲びます。本式とは別に、仮式という短縮版も行われることがあります。通夜では、お経を上げたり、故人の思い出話をしたりします。
通夜の注意点
通夜にも沢山の注意点がございます。細かい点もありますので是非ご確認いただければと思います。
装いと持ち物
通夜に出席する際には、黒い服装が一般的です。男性はスーツ、女性は黒のワンピースやスーツが一般的です。
また、喪章(黒と白のリボン)をつけることもあります。持ち物としては、黒い袋に入れた香典(お金)を持参します。
挨拶
通夜に出席した際、まずは遺族に対して深く頭を下げ(お辞儀)して挨拶します。また、その際に香典を手渡します。次に、故人に対して線香を上げます。
香典
香典は無記名であることが一般的です。また、金額は一定ではなく、故人との関係や自身の立場などにより異なります。
なお、香典は黒い封筒に入れて持参します。
酒食
通夜には食事が出ることもありますが、宴会のように楽しむ場ではありません。
落ち着いた態度で参加します。
音量と態度
通夜は故人を偲ぶ時間なので、声を大きくしたり、笑ったりすることは避けます。
また、スマートフォンの使用も控え、敬意を表する態度を保つことが大切です。
時間
通夜に遅れて参加する方もいると思います。
遅れてしまう場合も早めに退席する場合でも、静かに行動しましょう。
告別式(お葬式)
亡くなった後の数日間に行われます。
親族、友人、知人、近隣の人々などが集まり、最後に故人に別れを告げます。
仏壇に供えられた花や香を故人に捧げ、お経を読み上げることが一般的です。
火葬
告別式の後、遺体は火葬場に運ばれ火葬されます。火葬後には遺骨を納めるための壺(骨壷)に骨を集めます。この時、遺骨を拾う際には特別な箸(箸袋)を使用し、二人で一緒に遺骨を拾うことが一般的です。
火葬の注意点
火葬に関する注意点は下記のとおりです。
火葬場の予約
葬儀後すぐに火葬が行われることが一般的ですが、火葬場の予約が必要な場合もあります。
適切なタイミングで火葬場を予約し、流れをスムーズにするために必要な手続きを行います。
遺品の取り扱い
故人が身につけていたアクセサリーや眼鏡、義歯などは火葬前に取り外す必要があります。
また、遺体に直接触れることになるため、適切な手袋を使用します。
骨揚げのマナー
火葬後、骨揚げ(遺骨を骨壷に移す作業)が行われます。
この際、箸は二本で持ち、二人で一緒に骨を持ち上げます。箸を一本で持つ、または一人で骨を持ち上げることは避けるようにします。
骨壷の選定
火葬後に骨を納めるための骨壷を事前に選定します。この際、骨壷の大きさや形状、素材などを考慮します。
火葬場のマナー
火葬場での立ち居振る舞いには敬意が求められます。静かに待つ、ケータイ電話のマナーモードにする、大声を出さないなど、周囲に配慮した行動を心掛けます。
遺骨の持ち帰り
火葬が終わった後、骨壷に収められた遺骨は家族が持ち帰ります。遺骨を自宅に持ち帰る際は、一般的には家の玄関から入ります。
初七日(しょなのか)
死後7日目に、親族が集まり、亡くなった人を偲びます。
一般的には下記のことを実施することが多いです。
法要
親族が集まり、僧侶によって読経やお経があげられます。仏教では、この日を故人の霊が成仏するまでの49日間の中の最初の節目と考えられています。
供養
法要の一環として、食事や果物などの供物を仏壇に供えます。これは故人の霊に食事を供するという意味があります。
追悼
親族が一緒になって故人の思い出を語り、故人を偲ぶ時間を持つこともあります。
食事
法要の後、親族が一緒に食事をすることが一般的です。これは、故人を偲びつつも生きている者の生を再確認する意味があります。
仏壇の変更
初七日を境に仏壇の飾りつけや供物などが変わることもあります。この変更は宗派によるもので、一般的には僧侶の指導に従います。
49日法要
死後49日目に行われる法要で、故人の霊がこの世を離れて彼岸へ渡るとされる日です。ここでもお経が読まれ、親族が集まって食事をします。
年忌法要: 亡くなった後の一定の節目(1年、3年、7年など)に行われ、故人を偲びます。
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